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2012年4月

2012年4月22日 (日)

シンプル

 古今亭志ん生師匠は、「落語はもともと面白くできてるんだから、面白くしようとしなくていいんだ」と言ったそうです。

 オーディオの個人ブランド、47研究所の木村代表は「最もシンプルなものだけが複雑さを受け入れることができる」と言っています。

赤瀬川原平氏は、茶の湯の成立を「縮小の芸術」と表現しています。

 なんの話かって?これらは私が仕事について考えるときに、わりとよく基準にする言葉なんです。人は生活しているだけでさまざまなことを見聞きするわけですが、時折おっ、と心に引っかかるフレーズに出会います。なぜ引っかかったのかを検証すると、それは受け手、たとえば私の無意識を上手に代弁した言葉だからだと思い当たるんですよね。それはまた往々にして、進むべき方向やあるべき姿を指し示すヒントだったりするものです。

 これはきわめて個人的な価値観なので、私が感銘を受けた言葉について、自分は理解できん、なにも響かんという人もいるでしょう。それもよし。その人はまた別な心に残る言葉を持っているはずです。

 コーヒー屋の仕事といっても多岐にわたります。各作業を行き当たりばったりで片付けるのもひとつのやりかただとは思いますが、やはりポリシーを通底させたほうが味わい深い店になるのではと思っており、ここで冒頭の引用文にもどりまして、当店はおよそこんなふうにやってきたと、そんな話です。

 微に入り細をうがったガッチガチの複雑なメソッドを作り上げると、俺って仕事できるぅなんてうっとりしちゃったりしがちですが、このタイプはだいたいハプニングに対応できず痛い目を見るもんです。ええ見ましたとも(笑)。 

 私と家内の共通認識として、キャリアを積み仕事が多少とはいえ拡大するにつれ「常に簡素にシンプルに」という気持ちはむしろ強くなってきています。

 とか言いながらブログは長くてごめんなさい(笑)。でもやっぱ自然体だね。Hakoyaも最後には二畳になってるかもね。というわけで時間切れ。仕事に戻ります。では、また。

2012年4月13日 (金)

情報の話

 今日は13日の金曜日。子供のころ「13日の金曜日は不吉なんですー」とか言う子がいたもんですよね。たいがい私は「うちは仏教なので関係ありませんー」と返していましたが、「え、そうなの?どうすればいいの?」なんて話に乗るタイプのほうが、女子のウケは良かったようです。・・・ま、それはいいとして。

 私もね、三軒となりの菩提寺にもトンと御無沙汰ってくらいの不信心ぶりですが、「大安・仏滅」はちょっと気にします。もっともこれは、世の中には六曜ってんですか、を気にする人も多いため、なにかの行事のさいにはあえて波風立てないようにということなんですが。

 考えてみれば13日の金曜日にせよ大安仏滅にせよ、その信仰でない者にすればまったく気にならないことですよね。もちろん、そのせいで良いことやも不吉なことが起こるなんてこともない。宗教上のなんらかの戒めとして現代まで残っているんでしょうから一定の価値はあると思いますが、実効力としては、まぁ迷信でしょう。

 とはいえ、べつに私はここで神をも恐れぬ無神論を展開するつもりはありません(笑)。私の生業たるコーヒーの世界でも、あいかわらずこんな感じの迷信が多いなぁって話です。

 ある立場から見れば「ホントかよ」といった話を、かたく信じて疑わない人がいたりするところがそっくり。

 うかつに例を挙げると「その宗派の人」に絡まれちゃうんで止めますが、以前にもここに書いたとおり、悪気が有る無いに関わらず、人はそれぞれの都合でいろいろなことを言います。情報は発信されたときすでに信憑性不明なわけです。

 消費者がコーヒー関連の迷信や都市伝説に惑わされているとします。この場合、やはり情報を発信する側に責任がありますよね。お客さんにも情報の合理的な検証をお願いしたいところですが、それ以上にプロの私たちが正確な情報を提供できるように研鑽しなければいかん、ってことです。

 あ、なんか良い子ぶってる感じになっちゃった。ま、でもその意味ではコーヒー業界も正確な情報が伝わりやすい時代になってきているなという実感はあります。また一昔前に比べれば合理的な検証もなされるようになりましたよね。OK、いい感じ(ローラ風)。

 長くなっちゃった。なんだかとっちらかったまま、本日はこれまで。では、また。

 PS・・・どうでもいいことですが、子供の言い争いって、なんで敬語なんでしょう?「そうじゃありません!」とか「なぜなんですか?」とか。

2012年4月10日 (火)

雑記

 年度の末と始めは、毎年のこととはいえやったら忙しい。そんななか庭木に花が咲いたり、鉢植えに新しい葉が出てきたりすると心安らぐものがあります。そういやもう桜だなぁ。

120410flowers_2  このところのこのブログ、なんだか近所の小言ジジイみたい。ま、いいや書いちまったものは。

 でもね、あまりボヤいてばかりだとそのボヤキを面白がる人間がそれはそれで現れちゃうんですよね。ま、ほどほどにします。なんともメンドくさい世の中だ。

 で、今回もそんな話(笑)。たとえば同業者やカフェ開業希望者が来店したとします。ほとんどが、お互いがんばりましょうと思える人たちの中に、どうにも傲慢だったりナメてたりするのが紛れ込んできて、こっちは時間を無駄にしたうえウンザリするわけです。

 そもそも実績がものを言うというか、実績しかものを言わない世界で商売をしている相手には、自然に敬意を持つでしょう?持ちますよ、私は。

 その道の同胞や先輩を訪問するときの最低限の礼儀とかね、そのあたりについてもっと語られてもいいと思うんです。

 こんなこと書いてると世間が狭くなっちゃうかな、なんてちょこっと不安になったりもしますが、世間なんてのはなにかやって狭くなっても、別のどっかが広くなるもんじゃないでしょうか。だから心配することねぇやとも思います。

 さてそんなわけで、業界誌の編集者各位、カフェ業界の今後の発展のためにも「同業者訪問・先輩訪問のときのマルとバツ」、ぜひ貴誌で取り上げませんか?あ、そのときは私が原稿書きます。

 いやマジで(笑)。では、また。

2012年4月 3日 (火)

身の丈

 新年度になったせいでしょうかね、ずいぶん勧誘電話がかかってきます。どこかぎこちなく、業界入りたての新人らしいというのがなんとなくわかります。とはいえフレッシュマンの坊ちゃん嬢ちゃんがんばってるねなどと好意を持つはずもありません。ひたすらウザくて迷惑。

120403phone_2  ま、私がここで何を書いてもどうにもならないでしょうから勝手にさせとくしかありませんが、それにしても勧誘の人。迷惑電話をかけるために生まれたわけじゃないだろうに、なにか哀れだ。

 さて前置きが長くなりました(前置きだったの?)。当店に関して言えば、このごろ「経営規模を拡大しませんかぁ」といった勧誘電話が増えてきました。通信販売をなんだかするとか宣伝広告をメディアにどうとか、よくわかりませんが売り上げ拡大でもっと儲かるといった趣旨のようです。ふん、さてそれはどうでしょう?

 もちろん、のんきな当店といえども商売をしているからには常に上を目指しています。そうは見えないかもしれませんが、上を目指しているんです(笑)。でもそれは、売り上げ・品質・サービスがバランスしている「上」であって、さらに私たち自身楽しめなくては意味がありません。

 だとすれば夫婦二人の店の「身の丈」がおのずと見えてくるというものです。身の丈の考え方も経営者それぞれあるでしょうが、Hakoyaとしては日々いいもの作って仕事が楽しくて、それで食うに困らず小遣いがちょっとあればとりあえずいい感じなわけで。でも、それだけのことでさえそれなりの努力を要します。

 身の丈を越してむやみにガタイだけ太らせたところで、中身が薄くなったら誰が喜ぶ?結果、評判落として売れなくなるのがオチでしょ、なんてね。

 「売り上げ」は大切ですが「納得」もまた大切なんです。拡大路線でやるにしてもこじんまりやるにしても、そうやって本人が納得している商売こそけっきょく一番「適正利潤」を稼げるような気がするんですよ。

 電話一本で「儲かりますよぉ」なんてヤツらにゃ、伝わんないけどね。では、また。

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