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2014年1月

2014年1月28日 (火)

道の駅から

 自治体の物産を紹介する地域のアンテナショップ、いわゆる「道の駅」が近ごろ面白いとのことで、私たちもたまに訪れています。全箇所を制覇するほど熱心ではありませんが、たしかに道の駅それぞれに特色があるため、それぞれに楽しめます。

 で、楽しんでいるんですが、慣れてくるといろいろ気づくことがあるものです。といってもレストランの名物料理の味がどうとか、地元の食材や産業を生かしたオリジナル商品の魅力がどうとか、点数つけるみたいなことはひとまず置いておきます。私がひとつどうにも気になること。道の駅の大きな売り、「産地直送物産」の件です。

 産直。道の駅に立ち寄ったらやっぱりチェックしますよね。「地元の食材かぁ。新鮮なんだろうなぁ。美味いんだろうなぁ」と期待するわけです。ところが、県内のある道の駅でタマネギの生産者表示を見たら「北海道産」と書いてあって、これにはさすがにズッコケました。えー栃木産じゃないじゃーん。スーパーと変わんないじゃーんとツッコミたくなりましたよ。

 道の駅側からすれば、「産地からの直送であって、地元産とは限定していない」ということなんでしょうか。

 これが民間の企業の説明なら、道義的にはともかく、理解しないでもありません。しかし、「地元自治体の機関であるところの道の駅」の「産地直送」であれば、地元生産者へのリスペクト、敬意と応援で成立しているべきと考えます。栃木県の道の駅なら、栃木(もしくは姉妹都市など関係自治体)の物産オンリーであるべきで、ひととおり商材をそろえなければならないスーパーとは存在意義が違うんじゃないでしょうか。

 ひとんちの経営方針をどうこう言うのはまことに野暮なことと承知していますが、道の駅はあくまでも官公庁であります。「地元自治体の魅力をアピールする」ことが第一義のはずなので、疑問に思ったことをちょっと書いてみました。

 堅い話はこのくらいにして。そうはいっても道の駅が地元愛に溢れすぎたワンダーゾーンであることに変わりはありません。へー、栃木はいいところなんだねと名産品に感動するもよし。うわっ、かんべんしてよと栃木フレーバーにむせかえるもよし。どっちでもかまねーんだ、来てくれればよ。

 みなさま、ぜひ栃木にいらしてください。お待ちしております。

2014年1月21日 (火)

日本っていいな、の日

 こないだの定休日に、桂文枝師匠の高座を観に有楽町まで行ってきました。

 途中、大宮駅で急病の方がいらしたとのことで、しばらく停車することになりましたが、さすが世界に誇るJR新幹線。きちんと状況を説明するアナウンスが何度も流れるので不安はありません。しばらくして、急病の方は救急車に乗せられ病院へ向かった旨の報告と、待たせてたいへん申し訳ありませんとのアナウンスがありました。

 待たされているほうの乗客のみなさんも、病人じゃしょうがないよね、困ったときはお互い様ですよといった空気で、ザワッともせず落ち着いたものです。こちら日本の乗客も世界に誇っていいのではないでしょうか。

 で、東京駅に着きますと、揃いのユニフォームを爽やかに着こなした清掃スタッフさん達が、ホームにズラリとお出迎え。あのプロ意識あふれる身のこなし。踊るような仕事の切れ。その基本にある「おもてなしの心」。いやぁいつ見てもシビれます。

 電車に乗って降りる。たったそれだけのことでも自分は美しい国に住んでいると思いましたね。 

 さて、デパートを流したりドーナツを食べたりしながら朝日ホールに入って、自分たちの席に到着。そしたら、なにやら座席に置いてあります・・・って、これは小さな手提げ袋に入った御堂筋の逸品「法善寺・夫婦善哉」!文枝師匠が長く「新婚さんいらっしゃい」の司会を務めている関係で「夫婦善哉」が師匠を後援していて、今回観客の私らにご祝儀だと、こういうことらしい。うわー粋なことするぅー。あまりの洒落た歓迎に腰が抜けました。

 そして高座が始まりまして、世界のナベアツこと桂三度さん(うまいっ!)から、お弟子さんや兄弟弟子さんがとんとんときて、文枝師匠は「石原裕次郎物語」と「友よ」の創作落語二本。スターへの憧れや老人同士の友情など、市井の人々の何気ない暮らしを笑いで描いた充実の作品。

 「笑いで描いた」と言っても、ちょっとした皮肉や苦いフィーリングも薬味のように効かせてあり、人間の業をほんのり感じさせる実に奥深い味わいでした。

 ご祝儀の粋、文枝師匠の噺の機微。もう沁みて沁みて涙が出そう。

 といった次第で、なんだか知らないが日本人の自分がやけに嬉しかった休日でした。我ながら、なんでこんな話してるんでしょうね(笑)。でもまぁ、たまには謙遜せず言っちゃっていいんじゃないですかね、日本っていいなって。

 そんな感じです。

 あ、その法善寺・夫婦善哉ですがね。うちに帰ってお餅を焼いて、家内と食べました。夫婦善き哉ってくらいですから、やっぱり夫婦で味わいたいものです。で、その味といえば、そりゃぁもうお・い・し・いったらありゃしない。うーんと甘くてかすかにしょっぱくて、餅のコゲがちょっと苦い。まさに夫婦の味ですよとか、きいたふうな能書きは止めますが、ただのあんこの汁物のはずが、目の覚めるような感動でいっぱいです。

 つくづく、日本っていいな。落語の話題のわりにはオチはありません。では、また。

2014年1月16日 (木)

リサーチ

 たまにネタにしますけど、当店にもコーヒー・飲食関連の開業希望者がやって来ます。こちらへの態度は様々で、常識のあるなしも様々ですが、サンプルにするお店を不快にしてはいけませんね。「情報がほしいなら謙虚なほうが得ですよ」とは言ってあげたい。

 希望者のタイプとしては「カフェオーナーって、メッチャヤバイじゃないですかぁ」みたいなのがあいかわらず多いんですが、近頃ではある程度計画を進めていて、開業プロデューサー?開業コーディネーター?らしき人に連れられて来店するケースも増えました。

 それにしても開業コーディネーターですか、昨日も来ましたが、例外なくヘンなカバン持って趣味の悪い服を着ているのですぐわかります。妙に浮かれた人間を連れているのですぐわかります。その浮かれた人に、さも簡単に繁盛店が作れるようなことを言っているのですぐにわかります。

 うーん、店の経営がそう簡単なこととも思えません。

 私がコーヒー屋を志したころ、師匠のセミナーで「ほとんどダメになる世界だからね、いろいろ教えるけど結果は知らないよ。すべて自己責任です」と、まず言われましたっけ。この冷や水を浴びせるようなセリフは私の指針になりました。師匠に深く感謝するところです。

 まぁそうは言うものの、手軽に店のオーナーになりたいだけだもん、といった需要もあるんでしょうからね。ツバ飛ばして語りまくる開業請負人のセンセイと、うっとりしているクライアント。はたから見てるとアホくさいですが、それはそれで幸せなのかもしれません。

 ただ、「なにがおいしいの?」「リサーチだしね」「ま、試食だ」「このレシート捨てといて」などと、店を小馬鹿にしてはいけませんね。サンプルにする店を不快にさせるようなデリカシーの無さでは良い店作るのは無理、情報がほしいなら謙虚なほうが得ですよ、と言ってあげたい(笑)。有能なセンセイならわかってるはずなんだけどなぁ。

 ・・・書いたらスッキリするかと思ったら余計不愉快になっちゃった。もうやめよ。では、また。

2014年1月15日 (水)

大滝さんとナイアガラとコーヒーと

 ずーっと考えてて、やっと書けたよ。お気に入り日記の話題だったかな?ま、いいや。

 大晦日、大滝詠一さんが永眠されました。彼の音楽がどれほど私の人生を「はっぴい」にしてくれたか、どれほど希望を与えてくれたか。身内でもないのに涙が出ました。もちろんファンを自認してはいましたが、亡くなってあらためて「俺、こんなに大滝詠一が好きだったんだ」って自覚したわけで、人間とはどうにも「手遅れな生き物」です。

 テレビで訃報を見た娘も泣いていました。生まれたときから大滝さんのナイアガラサウンドが当たり前にありましたからね、我が家には。

 ここで知ったかぶりの大滝ヒストリーを書くのも、ひとりよがりの音楽論を書くのもくだらないので止めますが、ひとつ思うことがあります。大滝さんが音楽のみならず様々な分野で表現し続けた「ポップ」という価値観についてです。

 「ポップ」の語源には諸説ありますが、一般に「大衆性=ポピュラリティ」と「ポンッと、はじける状態」をかけた言葉ではないかといわれています。

 私はポップとはつまり、「素敵なものが当たり前にある生活」、そして「それを実現するための感覚」のことだと解釈しています。それは暮らしの余裕から生まれるものであり、なくても生きていけるものであり、しかし人にとってかけがえなく大切なものであります。

 音楽にせよ、コーヒーにせよ、誰かの幸せなひと時のためにあるんです。だから良いものを。

 栃木のすみっこに、ナイアガラサウンドをこよなく愛し、ポップでありたいと願うコーヒー屋があります。という話でした。ナイアガラの響き、永遠に。

 さて、音楽をがんがんかけてドーンと参りましょう。それでは、また。

2014年1月 7日 (火)

謹賀新年

 仕事が終わんないだの間に合わないだので、あたふたしているうちに年が暮れ、年が明けました。皆様、明けましておめでとうございます。本年も珈琲のHakoyaをなにとぞご愛顧くださいますよう、心より御願い申し上げます。

140117shogatsu3  えー、懸念事項だった年賀状もどうにかできあがり、無事発送しました。いや焦ったぁ。

 年賀状といえば、多くの方から「ブログ読んでるよ」とのメッセージをいただきました。ここのところ更新も滞りがちなもんで、恐縮しちゃいます。

 ちょっと前にも書きましたが、近頃はネットやブログを取り巻く環境も、当店がブログをはじめた10年前ほどのんきじゃなくなりまして、いろんな意味での配慮や防御を余儀なくされるようになってきました。

 ネットの世界では、「名乗らない人」がどんどん有利になっていく一方、私らなんか丸裸ですもん。作文ひとつ書くのも躊躇しますよ、そりゃ。

 かといって毒にも薬にもならないようなことを気を使い使い書いてたって、そもそもなんでブログやってんのって話。ま、世間には無難なブログの天才って人もいるんでしょうけど。なんともめんどくせぇ21世紀ってことでしょうか。

 ブログの話はもういいですね。さて、話は変わって。

 31日午後5時で店を閉めて、大急ぎで新年の準備をしつつ、なにかと手が空かない私に代わって弟が手配してくれた蕎麦を茹でたりなんかして、紅白歌合戦直前に食卓に着席。うー、間に合ったぁ。やっぱ、紅白観ないとしまらないね。

 それにしても「あまちゃん」。ドラマ自体はよく知りませんでしたが、とにかくあまちゃんコーナーのメチャクチャなエネルギーには、この年の瀬に来て度肝を抜かれました。極めつけはキョンキョンと薬師丸ひろ子さんの登場&歌声!80年代に青春を過ごした私としては、「奇跡は起こる」と本気で思いましたよ。今回会場にいた人は得しましたネ。

 で、紅白のあとは例によってジャニーズカウントダウン。ヤング達の大騒ぎを眺めつつ、なんだか賑やかだねぇ、なんだか疲れたねぇと意識が遠のいて・・・。

 新年です。「四季桜・花宝」を開け、旧年の無事を神様や仏様や御先祖様に感謝し、イタリアン風お節(笑)で、家族三人「おめでとう」の挨拶。ああっ、写真撮るの忘れちゃった・・・、ってこれがブログの悪いクセ。自分達だけの、ささやかな生活の記憶。それもまたいいものです。

 なんだか新年早々脱線気味でスタートか・・・。ま、そんなところです。それでは、今年もよろしくお願いいたします。

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