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2019年3月12日 (火)

ノーコメント

 少し前のことですが。あるお客さんが来店しまして、「Hakoyaのコーヒーの焙煎は、浅いか深いか?」との質問。

 その方いわく、某自家焙煎珈琲店のオーナーが「コーヒーは浅炒りでフルーティに楽しむもの。深い焙煎の店はコーヒーのことがわかっていない」と言ったそうです。

 ま、焙煎する人間が十人いれば、十通りの考えがありますからね。「コーヒーがわかっている」とか「わかっていない」とか、マニアにとっては重大な問題かもしれませんが、私らプロにとってはそのような抽象論はどうでもいい話です。一応「深炒りのほうでしょうかね」とだけ答えました。

 おそらく、そのオーナーは自分のポリシーを表明しただけでしょうし、そのお客さんも仕入れてきた情報を開陳したいだけでしょう。そもそも本当にそのオーナーが深炒り焙煎の店をディスるように言ったのか、このお客さんの脚色か、真相を確かめようもありません。よって、失礼ながらコメントに値しない話となります。

 無邪気といえば無邪気、よくあるといえばよくある出来事。ただこの手の話、悪く転ぶとたいへん危険なんです。あくまでも例ですが、私がこのオーナーに対して「Hakoyaは深めの焙煎の店だから、あなたHakoyaはコーヒーがわかっていないと言いたいんだね」と受け取る可能性もあるわけです。あ、もちろん私はこんな意地悪に取りませんよ(笑)。

 つい先日も、違うお客さんですが、他店のコーヒー豆の味がこれこれこうなんだが理由を教えてくれと訊ねられました・・・。あのね、わかりますかいなっ!どんな生豆をどんなふうに焙煎してるんだかも見ていないのにっ!

 危険というのはこれです。コメントなんかできないっすよ。

 うかつにこのお客さんになんか言ったとするでしょ。うちで他店の話をする人は、もう絶対他店で私の話をするはず。で、絶対正しく伝わらないんだ。「Hakoyaがお宅の豆をこういうふうに言ってた」と話題にされた日にゃ、作りたくもない敵を作っちゃいます。

 このように、仮にお客さん自身になんの悪意もなかったとしても、無邪気な伝書鳩となって双方の店に確執の種をまいてしまう公算が大きい。

 当事者にしてみれば、無邪気だったではすまされません。

 店同士がお互いイラッとしたところで、伝書鳩さんは「ポポッ?なんでイラついてんの?」と、それこそ豆鉄砲食らった顔しておしまいでしょうしね。むなしいわぁ。

 話は長くなりましたが、そのような次第で、とくに他店に関して私に何か訊かれても、一切ノーコメントです。愛想がなくてごめんなさい。お客様も大切ですが、自分と同業者も大事なの。では、また。

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